ビジャンシーコ"Gloria"

こんにちは、フラメンコ舞踊家みのもはるかです。

先日のブログでフラメンコ界のクリスマス会「サンボンバ」について書きましたが、今回はこの時期によく歌われるビジャンシーコについて。

 

【フラメンコ界のクリスマスといえばサンボンバ】

 

 

ビジャンシーコとは、クリスマスソングのことです。フラメンコ人が歌うビジャンシーコは、一般的なものとはちがい大分フラメンコ化されています。

 

なかでも有名なものが

"Villancicos de Gloria(栄光のビジャンシーコ)"

 

ではないでしょうか。

なんとなく、聞き覚えありますよね。

カルロス・サウラの映画「Flamenco」でも作中歌われていました。

 

今回はこちらのビジャンシーコに日本語訳を付けてみたいと思います☆

お好きな方ご覧ください

1

Los caminos se hicieron

con agua, viento y frío

Caminaba un anciano

muy triste y afligido 

 

道は作られた

水と風と寒さとで

老人がひとり歩いていた

とても悲しみ苦しみながら

 

*老人=聖母マリアの夫ヨセフ。歳の離れた夫婦だったそうで、イエスが生まれるとき二人はベツレヘムでの旅の途中だった

 

 

✳サビ

¡A la Gloria!

A su bendita madre, victoria!

Gloria al recién nacido, ¡Gloria! 

 

栄光あれ!

神の加護を受けた母親よ、万歳!

産まれたばかりの子に、栄光あれ!

 

*母親=聖母マリア

子=イエス

 

 

2

Llegaron a un mesón

para pedir posada

El mesonero ingrato

iba y se la negaba

 

二人は宿屋を訪れた

一晩の宿を頼むために

店の主人は不躾に

それを断った

 

 

3

Yo no doy posada

yo no doy posada

A las dos de la noche

la mujer embarazada

 

私は一晩泊めてやらない

私は一晩泊めてやらない

夜中の2時に来た

身籠った女を

 

 

4

Si es que traes dinero

toda la casa es tuya

pero si no lo traes

no hay posada ninguna

 

もし金を持っていたなら

宿屋全部がお前のものだが

持っていないならば

一晩たりとも泊まれはしない

 

 

5

Y desde allí se fueron

a un portal recogido

y entre el buey y la mula

nació el verbo divino

 

そこから二人は向かった

ひっそりとした裏口に

牛とラバの間で

聖なる子は生まれた

 

私はキリスト教に詳しくないので

解釈が間違っていたらすみません^^;

 

このようにビジャンシーコは、そのほとんどがイエスの誕生の喜びを歌ったものです。

シンプルな三拍子、繰り返しの多い歌詞、まさに合唱にぴったりです。キリスト教徒であってもなくても、サンボンバの時にはぜひ歌って参加してみたいですよね。

 

 

 

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