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フラメンコ界のクリスマスといえばサンボンバ!

こんにちは、フラメンコ踊り手みのもはるかです。

12月も中旬に入り、これから10日ほどは街もクリスマスムード全開ですね。

 

スペイン人にとってクリスマスは大事な行事です。

信心深い人も、そうでない人も(笑)、クリスマスは大好き。そしてそれを、フラメンコ人は独特の方法でお祝いします。それがサンボンバ。

 

今日はサンボンバについての思い出を振り返りたいと思います。

 

 

 

サンボンバ(zambomba)とは、楽器の名前。

甕の口にピンと皮を張って、その中心に棒を刺す。そして皮に水を垂らして棒を上下に動かすと、振動でベンベンと音が鳴る・・・というなんとも原始的な楽器です。

 

その楽器を使うことから、クリスマスを祝う集い自体もサンボンバと呼ばれます。

 

サンボンバでリズムを取りながら、ビジャンシーコ(villancico、クリスマスソング)を歌います。一般的なビジャンシーコとはちがって、歌い方やらリズムやらだいぶフラメンコ化されています。

 

 

 

サンボンバ発祥はへレス・デ・ラ・フロンテーラと言われています。

本場のサンボンバを見たければ、へレスに行くべし!ペーニャ(フラメンコ酒場)や街角のいたる所で歌ったり踊ったりしているそう。

 

しかし私がサンボンバを初めて見たのは、セビージャのペーニャでした。

 

 

 

サンボンバ弾きのおじちゃん。横にあるバケツに水が入っている
サンボンバ弾きのおじちゃん。横にあるバケツに水が入っている

 

セビージャのペーニャ、Torres Macarena(トーレス・マカレナ)。

行ってみると、いつも以上の人でビックリ!

なんでも、普段はあまりフラメンコ鑑賞をしない人や近所の人もサンボンバには来るらしく。。受付で「満席だよ!」と言われ友達と絶叫。

せっかく楽しみにしていたサンボンバ・・・

うちら日本人は今しか見られないのに・・・

 

「Por favooor...(お願いします)T _T」の泣き落としで、受付の人が折れてくれて。「Pasa(入りな)」。

あの頃は若かった・・・!!笑

 

 

ビジャンシーコに関しては観客も歌える人が多く、

みんなで大合唱。盛り上がる盛り上がる。

 

ブレリアもやったりしていました。入れて本当に良かった。

 

 

 

 

 

さてさて、日本でもこの時期になると「サンボンバ!」と銘打ったイベントがたくさん見られます。

私も2~3年前?サンボンバを一度企画しました。ライブではなく、歌い手マヌエル・デ・ラ・マレーナにビジャンシーコを習い、そのままフィエスタ(パーティー)に突入するという、我ながら楽しすぎる会でした。

 

さすがにサンボンバは用意できませんでしたが。エミリオがギターを弾いてくれて。ロシオがpestiño(ペスティーニョ)という、クリスマスのお菓子を作ってきてくれて。

それからアニス酒もアマゾンで購入。クリスマスには欠かせないお酒です。

ペスティーニョ作りにも使いますし、ショットで(アルコール度数はかなり強め)飲んだりします。

 

なによりこのアニス酒、楽器としても活躍します。

瓶の側面がブツブツしていて、そこをフォークなどでこするとジャッジャッと音が出ます。

(サンボンバといい、自作できる簡易的な楽器が多いところに庶民の知恵を感じますね)

 

 

ビジャンシーコを知らなくても、何度か合唱しているうちになんとなく歌えるようになってきます。

偶然居合わせたスペイン人店員さんが故郷を思い出して泣いちゃうくらい、楽しい会でした。

 

今年はこういう集まりをするのは難しいけれど、

来年、再来年あたりにまたできるといいな☆彡

 

読んでいただきありがとうございました!

 

 

 

〈参考〉

マヌエルに習ったビジャンシーコはこちらでした。

(私たちの映像ではないです!笑)

 

 

 

同テーマ【観る、習う、遊ぶ】のブログ

 

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