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エンリケのカンテコンサートinサラ・アンダルーサ

主に日本人舞踊手との共演のために来日してるエンリケとパコですが、たまにカンテコンサートも行われます。

 

昨日がその日だったので、行ってきました!

エンリケの歌は何度も聴いたことがありますが、カンテソロを聴いたのは初めてでした。

"Estoy a gustito.(いい気分になってる)"と言いながら、一部も二部もたっぷり一時間ずつじっくり聴かせてくれました。トリハダものでした。

 

歌の合間に、知識も織り交ぜてくれました。踊り手が多かったせいか、踊り手目線で。しきりに言っていたのが、「今から歌う歌は踊り伴唱としては聴いたことないだろう。」そしてestiloの説明をしてくれます。シギリージャ、ソレア、カンティーニャス、普段から聴いてるはずの曲たちもどれも聴き慣れないものでした。

 

 

フラメンコには、たくさんのpalo(曲種)があります。それぞれの曲種の中で、いくつかのestilo(スタイル)に分かれています。地域だったり、スタイルを確立した人名だったりします。ちょっとした旋律の違いが、スタイルの違いを生むことだってあります。

 

 

現状、踊り伴唱でよく聴く歌は、これほどたくさんある歌のうちのほんの一部です。日本あるあるなのか、世界共通あるあるなのか分かりませんが、曲種ごとにもう大体のスタンダードが共通認識として出来上がっている気がします。「これやっとけば、まちがいない」みたいな。

 

スタンダードというか、分かりやすいものはとても価値があると思います。でもそこで満足して、甘んじてしまっていてはダメなんだとも思います。と、思わせてくれるくらい、エンリケのsabiduría(知識)はすごかったです。「エンリケは意地悪で知らない歌ばっかり歌う」と不満の声も聞いたことありますが、エンリケからしたら、歌を聴かない踊り手たち、「もっと勉強しろよ」と言いたくもなるのでしょう。

この間のホセ・バレンシアから立て続けにカンテコンサートが聴けて、刺激をもらってます。もっと勉強しよう。