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【セビージャ留学記】II FESTIVAL FLAMENCO Valle Gitano

一週間ほど前のこと。

友人より「アウロラ・バルガスとパンセキートの公演があるよ!」とのメール。

 

「え、どこ??!」

 

それがこのValle Gitanoというフェスティバルでした。しかもセビージャの中心地にあるJardines del Valleという場所。近い!

すぐにチケットを買いに行きました。場所によって15ユーロ~30ユーロ。奮発して30ユーロの席を購入。

 

Aurora Vargasはずっと動画であこがれていて、生で見てみたいアーティストのうちの一人でした。歌はもちろんのこと、彼女の踊りも大好きなんです。(ブレリアやタンゴを歌いながら少し踊りも交えるのが彼女のスタイルです)思いがけず機会が巡ってきて本当にラッキーでした。

 

 

チケットを買いに行って分かったことですが、このフェスティバルはHermandad de los Gitanos(ヒターノ協会)によるチャリティーショーだったようです。去年から始まったそうで、毎年この時期にやるのではないでしょうか。同時にセビージャの巨匠ホセ・デ・ラ・トマサに対するhomenaje(オマージュ)でもありました。

 

前日には若者たちによる無料(!!)のショーがありました。主役はホセ・デ・ラ・トマサの孫にあたるマヌエル・デ・ラ・トマサ君。弱冠二十歳。

彼がもうすごく才能のあるカンタオールで、驚きました。シギリージャ、ファンダンゴ。ケヒーオ、表現力。どんどん引き込まれました。

 

もう一組、トロンボ率いるトレス・ミルの子供たちによるカンテがありました。(トレス・ミルは前回記述しました、多くのヒターノが住むセビージャのスラム街のような場所です)

さすがと言いますか、全員、上手でした。中でも、Lele Revuelo(レレ・レブエロ)君。おそらくまだ5~6歳。あのフアナ・ラ・デル・レブエロの孫に当たるそうです。タンゴとブレリアを歌ってくれましたが、、脱帽です。見事な歌いっぷりでした。

よくフラメンコは失われる一方だと言われますが、こうして二世、三世の若者たちが着実に育っているのを目の当たりにしました。あとはこの宝物たちをどう守るかにかかってくるのではないでしょうか。

 

以上、、無料では忍びないほど大満足の、1日目。

 

Manuel de la Tomasaくん。城壁に囲まれた素敵な舞台でした
Manuel de la Tomasaくん。城壁に囲まれた素敵な舞台でした

2日目。これほど興奮する舞台は今後見られないのではないでしょうか。

この日もマヌエル君のソレアから始まりました。続いて出てきたのが、アウロラ・バルガス。舞台に上がったとたんに大声援。私も「ああこの人が本物なのだ」と感動。

素晴らしすぎるのでもうあえて書きません。続くパンセキートも、歌の超絶技巧。前にも一度聴いたことがあったけど、比べ物にならないほど心に刺さりました。

 

最後は(本当はもう少し演目あったけれど)ホセ・デ・ラ・トマサとマヌエル君が二人でマルティネテを歌っていました。誰かがホセに対して「あなたの血は着実に受け継がれている」本当にそうだと思いました。

表彰を受けるホセ・デ・ラ・トマサ
表彰を受けるホセ・デ・ラ・トマサ